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社会科に興味関心を持つには

社会科とは、暗記科目であり、地理・歴史・公民の各分野の言葉や意味を覚えるものだ、と考えられることが多いです。しかし元々教養としてこれらの知識を持っていれば、覚えることも容易ですし量も限られてきます。

社会科の素養を持っている子どもというのは、理科に比べると少ないように思われます。虫や花や料理が好きな子供のほうが多くて、政治経済に興味がある子は本当に稀ですし、歴史はややマシですが、マンガやドラマの影響で物語として戦国時代や古代中国など一部分だけ興味を持つことが多い印象です。地理が一番マシですが、鉄道などの乗り物に興味がある男子に多く、女子ではそういう関心を持たない子が多いのではと思います。

しかしここで社会科というものはそもそも何なのか、ということを考えてみましょう。それはその名の通り「社会」の仕組みを理解することです。今自分が属しているこの社会は、なぜこのような形で存在しているのかを理解しなければいけません。
社会とは人々が集まっているところにある一定のルールのようなものですが、そもそも人と人が一緒に暮らしていれば、効率化できることもある反面トラブルが発生することも多いです。それをどのように解決していくのか、ということを学ぶ科目とも言いかえられます。
ですから、社会科というものは、基本的に人同士の付き合いがあって初めて、ありがたい思いや嫌な思いをしたりするものですから、人同士の付き合いが希薄であればありがたみや精神的苦痛や問題点を感じることも少なく、結果として社会科の素養を築くことができません。

今の私達の社会を見回してみてどうでしょうか。個人主義が当たり前になり、基本的人権も当たり前になり、機会公平よりも分配公平ばかりが強調されています。他人の持ち物には敏感で同じものを欲しがりますが、しかし他人が何をしようとも迷惑がかからなければ知らん顔です。
子どもも物心ついたときからそんな社会で育ちますから、社会を考えるよりも自分のことがますます優先になってしまいます。それで社会科の素養が育つでしょうか。あり得ないことでしょう。

別に昔のような濃密な家族・労働環境に戻れと言うのではありません。今の状況を理解したうえで、子どもたちには意識して人付き合いをさせてほしいなあと思うのです。世代や地域を超えた付き合いをして様々な価値観にふれ、そこで嫌な思いもすることで初めて、どうすればもっと世の中がよくなるのだろうか?自分はこう思うけれど他人はどう思うのだろうか?という視点を持ち始めると思うのです。
そして、そういう経験こそが、社会科の素養につながるはずなのです。

  ( K )

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先ずはやってみせる

適性検査の理科社会を向上させるには、興味関心あるいは子どもの教養と言えるものがあると圧倒的に有利だという話をしました。
ではまず理科の興味関心を伸ばすにはどうすればいいのでしょうか。

子どもの頃から、その素養というものは自然と現れてきます。虫を見て喜ぶのか逃げ回るのか。道端の花が咲いたら見つめるのか無関心なのか。ボールがあったら転がしたり投げ上げたりしてその動きを観察するのか、などなど。

こういうことに興味を示さない場合、何をすればいいのでしょうか。
なんとかしようと親が関わってやってみたところで、そうは簡単には食いついてはきません。だいたいは(で?)みたいな顔をして終了です(笑)。しかし、そこであきらめてはいけません。あれこれと事あるごとにやって見せるよりないと思います。元々素養がないのですから、何か一つでも面白がってくれたら儲けもの。しかし面白がらなくても、いつか後で「見た経験」として活用できるかもしれないのです。

ですから先ずは周りにいる大人が喜んでやっている・面白がっているところを見せなければいけません。それを子どもは真似して大人になっていくというのは、古今東西当たり前のことではないでしょうか。

先(ま)ずやってみる人のことを先生といいます。人に先んじて知った事やった事を生徒の目の前でやってみせ、それを子供自身ができるまで側について指導する。それが先生というものだと考えています。

先ずはやってみる。それを子どもが小さいうちから、自然とできている親の子というのは、比較はできませんが、必ず少しは能力を伸ばせているのではないかと思います。

  ( K )

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中高一貫校、適性検査の難しさ

そもそもそれは、小学校6年生が冬の1月頃に受験する、ということ自体が大変なことなのです。
大学受験ならかなりの時間をかけて計画的に準備できますし、進学校であれば学校のカリキュラム自体が受験前提で組まれますから、周りに流されてやるということでもなんとかなります。
高校受験も中3になると先生の目の色が変わってきます。模擬試験も学校や地域で行われますし、補習をやったり面談したりで、嫌でも勉強する雰囲気ができています。
しかし、小学6年生が中学受験するのはそうはいきません。有名難関私立小学校ならいざしらず、地方の公立小学校は、全くなんの対策もなく普通のペースで授業が進むはずです。

しかし、、
入試問題には小学校で習うことを隅々までわかっていなくてはならず、ついこの間習ったばかりのことが問題に出たり、習っていないことさえもたくさん出題されます。
ですから中学受験の対策としては「まずは先取りから」となります。それも、1月2月3月で習うことを12月までに終わらせるだけでは、全く練習無しで本番の試験となるわけですから、練習まで含めた対策となると遅くとも10月までには6年生の範囲を先取りで終わらせる必要があります。とりあえず国語は漢字くらいですが、算数はきっちり先取りして練習問題や過去問をたくさんしなければなりません。

いやいや、秋では遅いから夏休み中には…、いやいや1年分くらい先取りしないと練習が足りない…などと先取りはエスカレートし、とうとう中学受験させるなら小学1年から有名塾に入塾させるべき!!などという話も聞こえてきます。

しかしです。適性検査は算数ではありません。国語の力はもちろん理科や社会科の力を求められます。
適性検査対策をやり始めると、とりあえず算数は先取りして、ちゃんと計算できるようにしますが、では、理科や社会科は先取りしなくていいのでしょうか…。

対策として塾で先取りをしているところもあるようですが、教養として知識を持っている子供ならばちょっとやればすぐに頭に入るでしょうが、実験も観察もなくプリント問題をやっているだけで力がつくのでしょうか。
ならばこそ、普段から興味関心を持ち「子どもの教養」として知識を持っているかどうかが大切であり、適性検査というのはそういう興味関心を持っているかどうかを検査しているのです。

学力検査ではなく適性検査と呼ぶ理由はまさにここなのです。その対策の難しさを理解していただけるでしょうか。

  ( K )

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城ノ内中等教育学校の英語リスニング問題

さて次回の入試から、城ノ内中学校の入試適性検査に、英語のリスニング問題が出されることになりました。初めてのことですから、どんな問題が出るのかわかるようにサンプル問題がネット上に公開されています。
詳細は各自検索していただきたいのですが、そのリスニングしなければいけない原稿をここに引用したいと思います。
文章を2回聞いて、その後問題に答えます。時間は10分、問1問2の2問です。ここでは問2の原稿から、正解するために必ず聞き取らなければいけない部分を抜き出します。


I enjoyed swimming.
I took this picture, too.
Look.

Oh! I like the shape.
It's circle and beautiful.

Thank you.
I like it, too.
I want to see many animals in your town next time.

この文の中で答えに直結している単語は circle です。これが聞き取れないと他の単語に引きずられて間違った選択肢を選ぶことになります。
circleは当然のことながら、「サークル」とは聞こえません。
「サーコォ」です。これをスラスラっと喋られて、聞き取ったうえで丸いという意味までたどり着けるかどうか…。
beautifulやanimalsに対する選択肢がちゃんとある上、丸いものでswimmingに関連しない単語も選択肢にあるという徹底ぶりです。

このリスニング能力をどこで身につけるのか。学校の授業を大切にしなければいけないのはもちろんですが、追加で学ぶなら英会話教室でいいのか??という気もします。
そしてこれは中学受験です。高校入試ではありません。しかも県立校です。私立ではありません。

ずいぶんと世の中の様相が変わってきました。

  ( K )

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現状把握

中学受験をするための指導を依頼されることも多いのですが、
多くの場合、現状把握ができていません。

今までの経験では、およそ9割の親子が、
実際よりも力があると思っておられます。

「お父さん、お母さんが思っているより、よくできていますよ」
なんてことは、本当に少ないのです。

ほとんどが、
「残念ながら、現状では厳しいと思います」
と言わざるを得ない。

それくらい、徳島の中受は、あま~く見られているということです。

私の基準が、少々厳しいのかもしれません。
でも、中受をするということは、それなりの成績を求めているということでしょうし、
「受かればビリでもいい」とは、だれも思っていないでしょう?

だったら、オンザバブルチームではなくて、
何回受けても確実に受かる力をもって合格したいはず。

そうでなければ、せっかく入った学校の良いところを
生かせないと思うんですよね。

中受を考えるくらいですから、
少なくとも、学校ではできる子だと思うんです。
でも、地元公立小とのギャップがありすぎて、
受験勉強のスタートは、その「できる子」の鼻をへし折るところからなんです。

本当は、もっとやんわりやってあげたい。
まだ小学生ですからね。
でも、そんな悠長なことを言っている時間もないという場合がほとんど。
「ごめんよ~、泣いてもいいけん、ついてきてよー」って感じです。

でも、鼻をへし折ったら、頑張れる子、かなりいるんですよね。
伸びる子の基準点は、高めに設定してあげなきゃだめだと思うんです。

外の世界を見れば、頑張れる子を、井の中の蛙にしてしまう。。。
こういうこと、学校でも塾でも、よくあるみたいで、
残念でなりません。

伸びしろのある子は、もっと伸ばして、
既に乗り遅れている子は、リスタートできるような、
そういう仕組みの学校であれば。。。

今は、上位は伸び悩み、下位は置いてきぼり。
そんな風に思えてなりません。

( N )

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プロフィール

Author:自律学習ゼミ
徳島県で、家庭教師や塾講師をして、20年が過ぎました。そこで、この経験を生かして、小・中学生の君たちや、お父さん、お母さんに、何か少しでも役立つようなお話ができる気がして、このブログを始めることにしました。中学受験のこと、高校受験のこと、学校のこと、塾や家庭教師のこと、家庭学習や勉強の方法など、色々なことをお話ししたいと思っています。
2013.7.19.
・・・・・・
それから早10年が過ぎようとしています。ブログは、情報も古くなっていくので、5年分ぐらいが残るように、日々、刷新しています。2022年度より、自律学習ゼミとして、教室も移転し運営しております。「いったいどんな塾なの?」と興味を持たれた方は、下記のリンクからご覧ください。
2023.5.17.


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お問い合わせ nagao@ceramica-shigemi.jp

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